応募を増やす「採用キャッチコピー」の作り方【新卒・中途・パート別】
中小企業は、求人原稿の書き方・キャッチコピー次第で
集まる「人の質」や「応募数」が大きく変わります。
例えば「欲しい人材からの応募が少ない」と悩む中小企業の
求人原稿やキャッチコピーを見ると
「誰が欲しい」「誰に伝えたいのか」、
人物像がイメージできないものが多いです。
逆に、採用上手な企業の
求人原稿やキャッチコピーを見ると、
欲しい人物像がはっきりイメージできます。
つまり「人が集まる」求人原稿ほど
「ターゲット」が具体的・明確になっています。
そこで、募集ターゲットを具体化・明確にする方法と
「新卒採用・中途採用・パート採用」別に
「人が集まる」求人原稿やキャッチコピーの書き方やコツを紹介します。
「欲しい人材」が集まる求人原稿を作る「3つの手順」
なぜ「優秀な人材」「欲しい人材」からの応募が少ないか
中小企業の多くは、求人広告媒体を使っても
「優秀な人材・欲しい人材」からの応募自体が少なく、
苦戦している採用担当者・経営者も多いのでは無いでしょうか。
ではなぜ「優秀な人材」「欲しい人材」から応募が少ないのか。
その原因は2つあります。
1つは、伝える「方法」に問題がある、
つまり「集める仕組み」が弱いからです。
※これについては、以下の記事で解説しています。
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もう1つが、伝える「内容」に問題がある、
つまり「求人原稿(自社の魅力)」が弱いからです。
「集客」と「求人応募」の原理・原則は同じ
私は「集客のプロ」「求人のプロ」として、
長年さまざまな広告をつくってきました。
特に美容室に関しては、チラシやホームページ制作を通じて
年間5万人以上の新規集客にたずさわっています。
だからこそ実感するのが
「集客」と「求人応募」の理論はまったく同じです。
具体的には以下の3つの手順で戦略を組みます。
①「誰に伝える」・・・・・伝える「ターゲット」を決める
②「何を伝える」・・・・・伝える「内容」を決める
③「どうやって伝える」・・伝える「方法」を決める
つまり「集客」と「求人」の時に、
一番最初に考えるのが「ターゲット(誰に伝える)」です。
そしてターゲットがずれると、まったく結果が出ません。
つまり集客できません。
なぜなら狙うターゲットによって
● どうやって伝える(方法)
● 何を伝える(内容)
など、すべてが変わるからです。
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もっと掘り下げて解説すると、
ターゲットを明確化・具体化する真の目的は、
そのターゲットが「欲しいこと」や「不安」をイメージするためです。
そして欲しいこと・不安を「解決する内容」を伝えると、
欲しい人(ターゲット)が集まります。
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つまり、「ターゲットが具体的・明確」であるほど
「欲しい人材」に響く求人原稿が書け、
「欲しい人材」からの応募が増えます。
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そこで「人が集まる」求人原稿の書き方として、
「3つのステップ」で考えていきます。
「人が集まる」求人原稿の書き方とコツ/3つのステップ
■ステップ1
「欲しい人材」を明確化・具体化する
■ステップ2
ターゲットが持つ
「欲しいこと」と「応募時の不安」を考える
■ステップ3
ステップ2の内容を盛り込んで
求人原稿とキャッチコピーを作る
ではこれを1つ1つ解説していきます。
ステップ1■「欲しい人材」を明確化・具体化する
「優秀な人が欲しい」って具体的に「どんな人」か明確にする
そこで、まず「欲しい人」を具体化・明確化します。
その手順は以下の通りです。
・欲しい人材の「能力」や「特徴」を箇条書きにする
・箇条書きにした中身を「マスト・ウォンツ表」に分類分けする
・ペルソナを決める
この3つの手順は、以下記事で解説しています。
ステップ2■ターゲットが「欲しいこと」「応募時の不安」を考える
ターゲットが具体化・明確になると出来る「5つの事」
なぜ最初にターゲットを具体化するのかと言うと、
ターゲットが「知りたい事」を
イメージする(仮説を立てる)ためです。
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それが出来ると、以下の5つができます。
・その人が「どんな悩み」を持っているかイメージできる
・だから「欲しいこと」をイメージできる
・だから「どんなキーワード」で仕事を探すかイメージできる
・そして「どんな不安」を求人原稿を見て持つかイメージできる
・そして「どんな言葉」に響く・共感するかイメージできる
この5つがイメージした上で
それを求人原稿の中に盛り込むと、欲しい人が集まるようになります。
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そこで「新卒採用」「中途採用」「パート採用」別でどんな悩み・不安があるのか、
求人原稿を作るヒントやコツを解説します。
新卒求職者の「欲しいこと」と「応募時の不安」
新卒はまだ社会人経験がないため、
中途求職者よりもはるかに
「応募時に大きな不安」を持っています。
また「欲しいこと」も明確なようで、
実はものすごく「ふわっ」と曖昧です。
そのため、新卒をターゲットにする場合は
以下の事を求人原稿に盛り込みましょう。
■新卒が「欲しいこと」
● 明るい将来性を感じる仕事・環境
● やりがいがある仕事・環境
● 人間関係が良い環境
● 一人前になるために助けて・支えてくれる教育環境
その他
■新卒の「応募時の不安」
● どんな仕事なの?(仕事内容)
● どんな風に人の役に立つの?(やりがい)
● 人間関係は良いの?(どんな人が働いてるの?)
● 私にも出来るの?(入社後の教育カリキュラム)
● 将来性はあるの?(遠い未来・キャリアプラン)
● どんな社長なの?(会社方針・社長の考え方)
その他
※ これらの「不安解消」「会社の魅力」の伝え方は、
以下のメールセミナーで詳しく解説しています。
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中途採用・転職者が「欲しいこと」と「応募時の不安」
中途(キャリア)採用は新卒生よりも
業界や仕事内容を知っており、
また転職する理由(悩み・欲しい事・避けたい事)があります。
そのためターゲットを明確にしぼり、
その上で「何を伝えるか」によって、
応募する人の質が高まり、応募数まで増えます。
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中途採用(転職者)の転職理由ベスト3
中途求職者の転職理由は大きく分けて、以下の3つです。
1「労働環境・条件」
2「人間関係」
3「将来性(未来の自分づくり)」
この3つの中で、特に
「自社の強み」が活かせる部分(自社の魅力)をアピールできると、
より自社にマッチした人材からの応募が増えます。
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■中途採用・転職者が「欲しいこと」
● 給与が高い会社(自分のスキルに見合った給与)
● 人間関係が良い会社
● 残量時間が少ない会社
● 休みが多い会社
● 出来れば家から近い職場(通勤時間)
● 自分がもっと成長できる会社(スキルアップ)
● スキルアップに比例して評価してくれる会社
● 自分がやりたい事をチャレンジさせてくれる会社
その他
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■中途採用・転職者の「応募時の不安」
● 条件は?(給与・残業数・休み・福利厚生・雇用体系)
● どんな職場なの?(職場環境)
● 人間関係は良いの?(どんな人が働いてるの?)
● どんな社長なの?(方針・社長の考え方)
その他
※ これらの「不安解消」「会社の魅力」の伝え方は、
以下のメールセミナーで詳しく解説しています。
パート求職者が「欲しいこと」と「応募時の不安」
パート採用に力を入れる場合、
ターゲットの人柄や能力を考えるのは最低限として、
他にもターゲットが「どこに住んでいる」かも重要です。
基本的に地域密着企業は、パート社員の交通費は抑えて
「近くに住む人」を採用したいと思います。
これはパート求職者も同じで、
忙しい主婦ほど時間優先で勤務先への移動時間が短い勤務地を探します。
ところが「複数の勤務地がある企業」の場合、
勤務地がかなり分かりにくい場合が多く、
不安になって応募をためらってしまいます。
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郵便局の「パート求職者を不安」にさせる求人原稿
実例として私の家に以前、郵便局のパート募集の葉書が入りました。
そこには勤務地が自転車で5分の所から、
電車で1時間もかかる所まで、8か所も勤務地が掲載されていました。
また「交通費は全額支給」と記載されています。
しかしこれでは
「どこに配属されるか分からず不安」になり、
応募をためらってしまいます。
「簡単な仕事です!」はダメ。仕事内容をはっきり記載する
よくパートの求人原稿で見る、
「簡単な仕事です!」という記載も不安です。
実際に何をするのか、
自分でも出来るのか
性別や年齢は問わないのかも不安です。
ですからパート求職者に
不安・疑問を持たせないように求人原稿を書く事が大切です。
■パート求職者が「欲しいこと」
● 家から近い職場(通勤時間が20分以内)
● 時給が高い
● 時給以外にもメリットがある
● 勤務の時間帯が選べる
● 勤務の曜日を選べる
他にも、わがままを言えるならば
● 出来れば同年代がいる
● 出来れば簡単な仕事(習得しやすい)
● 出来れば暑くない・寒くない(働きやすい)
● 出来れば人間関係が良い
その他
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■パート求職者の「応募時の不安」
● 勤務地はどこ?(複数勤務地がある会社は勤務地別に募集する)
● 条件は?(時給・勤務の時間帯など)
● どんな仕事なの?(具体的な仕事内容)
● 私にも出来るの?(性別・年齢・力仕事かどうか・他)
● お金以外にメリットはある?
● 緊急時に休ませてくれるかな?
※ これらの「不安解消」「会社の魅力」の伝え方は、
以下のメールセミナーで詳しく解説しています。
ステップ3■求人原稿とキャッチコピーを作る
ターゲットを明確・具体化にして、
そのターゲットの欲しいこと・応募時の不安がイメージできたら
最後に、そのターゲットに響く
求人原稿やキャッチコピーを考えます。
そこで、弊社の場合の求人原稿とキャッチコピーをご紹介します。
弊社は求人・集客専門のホームページ制作なので、
WEBデザイナーやの求人例です。
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<WEBデザイナーの仕事内容>
・企業の「オシャレ・未来が明るいイメージ」のホームページ制作
・美容室の「美しい・センスがある」ホームページ制作
<具体化した募集ターゲット>
・20代(25歳~29歳)の女性
・美しいデザインをしたいデザイナー
・柔らかい雰囲気のデザインをしたいデザイナー
・おしゃれなデザインをしたいデザイナー
・コミュニケーション能力が高い人
・人間関係が良いところを探している人(人間関係で悩んで前職を退職した)
・残業をあまりしたくない
・満員電車に乗りたくない地元志向の人
・努力家(日常的にスキルアップの習慣を持つ)
WEBデザイナーの「新卒募集」求人原稿の例
<キャッチコピー>
■美しいデザインセンスを磨きたい女性デザイナーの応募が多い会社です
■残業平均20時間以下/有給消化率も90%
■先輩のマンツーマン教育制度/女性スタッフ比率60%
<求人原稿 抜粋>
ホームページ制作実績500サイト以上!
■「オシャレなデザインが欲しい」
■「新卒採用のためにブランディングしたい」
全国から、そんなホームページのデザイン依頼が多い会社です。
特に美容室からの依頼はかなり多いので、若い人や女性が好む
「柔らかいデザイン力」「美しいデザインセンス」が身につきます!
また入社後はあなた担当の先輩がマンツーマンで教育。
一人前になるまで、しっかりサポートします。
WEBデザイナーの「中途募集」の求人原稿
<キャッチコピー>
■女性デザイナー活躍中!女性スタッフ比率60%
■残業平均20時間以下/有給消化率も90%
■女性が働きやすい環境です!
.<求人原稿 抜粋>
「デザイン技術」だけでは将来たべてはいけません!
社長は出版・講演もしている「採用と集客の専門家」。
一生困らない、「採用&集客の知識」をもつ、
「特別なデザイナー」になりませんか。
WEBデザイナーの「パート募集」キャッチコピー
<キャッチコピー>
■女性デザイナー・子供がいるママが活躍中!
■パート「有休制度」で有休消化率90%以上!
なお、求人原稿の内容は
中途採用とほぼ同じにしています。
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なお弊社以外に、さまざまな企業の「新卒採用」「中途採用」「パート採用」別のキャッチコピー事例をご用意しました。
ぜひ以下も参考にしてください。
事例■新卒採用■求人原稿・キャッチコピー集
以下は新卒採用サイトと
求人原稿やキャッチコピー例です。
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事例■中途採用■求人原稿・キャッチコピー集
以下は中途採用の
求人原稿やキャッチコピー例です。
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事例■パート採用■求人原稿・キャッチコピー集
以下はパート・アルバイト採用の
求人原稿やキャッチコピー例です。